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平成20年度学部入学者選抜試験における後期日程第6類Bコースの課題について
入学試験後期日程にBコースを新設した理由は、受験生の能力をより多角的に評価するためです。具体的には、単に絵が巧みかどうかを見るのではなく、3次元の空間把握・表現についての能力を評価するというものです。3次元の立体をイメージできること、そして自分が構想した空間のイメージを図面などで表現できるということです。その想定問題の例を以下に4つ示しますので、参考にしてください。試験時間はAコースの小論文と同じ、2時間で、問題は1題です。持参するものは、黒鉛筆・三角定規・ものさし・消しゴムです。
想定問題1
4つの密実な立体A-Dが下図に示すように複合し、一辺の長さが4の立方体を構成しているとする。ここで、立体Aは一辺の長さが1の立方体である。立体Bは立体Aと複合し、一辺の長さが2の立方体を構成する。立体Cは立体A、Bと複合し、一辺の長さが3の立方体を構成する。
設問1)これら4つの立体を用い、建築物を連想させる複合した立体をつくり、下の条件にしたがって描きなさい。
設問2)描いた立体からどのように建築物が連想されるのかを200字程度の文章で説明しなさい。
<条件>
・立体の素材は自由に設定してよい。
・複合した立体はその一部が水平な床に接していること
・立体には重力が働くものとする。
・立体として見えるように視点と陰影を工夫すること
想定問題2
以下の展開図を組み立ててできる立体について、この立体の形状を説明するのにふさわしい方向を2方向選び、それぞれの方向から見たらどのように見えるか図示せよ。ただし、展開図中の点線の部分はいずれも同じ方向に折ることとし、実線の部分は必ず他の実線の部分1箇所と接するように組み立てることとする。なお、実際に問題用紙などを利用して立体を組み立てることは禁止する。
想定問題3
長方形の板状の材料(長さ300mm、幅150mm、厚さ3mm)を4つのパーツに分割し、それらを用いて建築物を表現する立体模型を創作しようとするとき、どのような模型とするか、次の問に沿って答えなさい。
設問1)板状の材料をどのように分割するのかについて、切断線の位置を図を用いて示しなさい(寸法を明記すること)。必要であれば、説明文を添えてもよい。
設問2)創作しようとする模型の完成予想図を1枚のスケッチで(立体視できるように陰影をつけて)表現しなさい。また、どのような建築物を創作しようとしたのか、その主旨・意図について文章(200字程度)で説明しなさい。ただし、以下の点について留意すること。
<条件>
・4つのパーツはすべて利用しなければならない。
・4つのパーツ以外のものを利用することはできない。
・板状の材料は曲げたり折ったりすることはできない。
・パーツの接続には一般的な接着剤等の利用を想定してよい。
想定問題4
6枚の長方形(または正方形)の不透明な板が水平面に垂直に立てられている。下図は真上からその様子を見たものである。それぞれの板の関係性や全体構成がわかるような絵を1枚のスケッチで表現しなさい(立体視できるように陰影をつけて表現すること)。ただし、図に示した数字は板の「高さx幅」を表しており、スケッチを描く際の視点の場所や方向は自由に決めてよいが、その高さは約3にあるものとする。