幹事長 河野晴彦(昭和50年卒)
2025年度版「冬夏会員名簿」発行にあたり、ご挨拶申し上げます。
2024年11月3日、天気は秋晴れ。私は、大岡山駅前に降り立ちました。この日から2日間「工大祭」です。駅前には、大岡山商店街の振興会のテントが多く並び、たいへんな賑わいです。「工大祭」なのですが、正面の大学の大きな案内板のマップや校名は、既に、「東京科学大学」「Institute of SCIENCE TOKYO」の文字に変わっていましたし、つばめのマークは新しいデザインに。10月1日に東京工業大学は、東京医科歯科大学と統合して、東京科学大学になったのです。
冬夏会が、工学部建築学科の同窓会から、環境・社会理工学院建築学系の同窓会になったのは2016年ですが、それに比べて、大学の名前が変わってしまったのですから、卒業生としてはびっくりですよね。東京科学大学という名称は、若い人たちや様々な人たちから提案を募り、ワーキングチームを作って議論してもらったものを、東工大の益一哉前学長と医科歯科大の田中雄二郎前学長(現・科学大学長)で選び決まったそうです。理学・工学・医学・歯学を1つの言葉で表現すると、たしかに「科学」となるのでしょう。東京工業大学が東京科学大学に変わって、Tokyo Institute of TechnologyのTechnologyが無くなるのはちょっとさびしい気もしますが、5月ホームカミングデーの冬夏会主催交流会に益学長が来られた際、「これからは皆さん『SCIENCE TOKYO』と言って下さい。」とPRしていたのを思い出しました。
さて、百年記念館の先に進むとタキプラザと図書館の間のサンクンガーデンから大音量のダンスミュージック。ステージではダンスグループが踊っていて階段には大勢の観客、地上から下をのぞきこむ人々。空間が見事に生かされていました。製図室のある西5号館に行ってみると、食堂やつばめテラスも満席、本館に向かうデッキも、春の桜が満開の時のように大賑わい。そしていよいよ期待をもって向かったのが、皆さんに寄附を募った建築学系の有志の学生諸君が企画、設計・施工した「KOUDAI ART STREET PROJECT 2024」です。本館第2食堂横のテラスや階段とうまく組み合わせた木製フレームの空間は、展示、実演、パフォーマンス、ワークショップと多彩な催物でたいへんな賑わいを見せていました。
緑が丘への附属科学技術高校の移転工事も始まり、2026年の完成後、田町の再開発もますます本格化していくでしょう。冬夏会でも会員のニーズに応え、前に進むべく分科会を作り、今回は名簿の改良に取り組んで年々厚くなっていた名簿も今年は少し薄くなりました。本会の基盤である会費増収についても引き続き議論を進めますし、交流会や講演会を通して冬夏会の活動をより活性化して、一層の絆を強くしていきたいと考えています。 |